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晴れときどき御朱印      from yumimi*

『かわいい京都 御朱印ブック』『京都の隠れた御朱印ブック』著者、御朱印オトメ部主宰の西村由美子(yumimi*)のブログ。京都のほか近畿地方を中心に巡った寺社の歴史や御朱印の情報を不定期にお届けします♪

門跡寺院の優雅さを残す庭園 京都・勧修寺&佛光院

 

ずっと行きたいと思いつつ

なかなか機会がなかった勧修寺。

随心院から歩いて

やっと辿り着きました。

 

 

 

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京都市山科区勧修寺仁王堂町にあります。

地下鉄小野駅から徒歩7分。

随心院からだと徒歩15分くらいで着きます。

寺名は勧修寺(かじゅうじ)と読みますが

住所は勧修寺(かんしゅうじ)と読むらしい。

近くの川にかかる橋も

「かんしゅうじばし」と書かれていました。

真言宗山科派の本山です。

 

 

 

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昌泰3年(900)醍醐天皇

生母・藤原胤子の追善供養のために創建。

胤子の祖父・宮道弥益の邸宅跡を

寺院に改めました。

胤子の父・藤原高藤諡号をとって

勧修寺と名付けられ

のちに醍醐天皇勅願寺となりました。

 

 

 

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門を入って右側にあるのは宸殿。

元禄10年(1697)明正天皇

旧殿を下賜されたものだそうです。

南北朝時代から宮門跡寺院となりましたが

応仁の乱と文明2年(1470)の兵火で焼失。

天和2年(1682)徳川家と

皇室の援助によって復興されました。

 

 

 

 

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明正天皇からいただいたので

「明正殿」なのでしょうね。

中に入ることはできませんでした。

 

 

 

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でもこの手すりがすごい!

こんな形に切ることができるんですね。

 

 

 

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上の枯れ木は紅葉なので

秋も美しい姿を見せてくれるでしょう。

 

 

 

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八千代の感触ってなんなのか

と手を触れてみましたが…

普通の石だったなあ^^;

 

 

 

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宸殿の奥へ。

左側に見えるのが書院かなあ?

貞享3年(1686)後西天皇の旧殿を

下賜されたものだそうですが

こちらも中には入れません。

前庭にある燈籠は徳川光圀の寄進で

勧修寺型燈籠という

変わった形をしています。

 

 

 

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黄門様がデザインされたの!?

必ず見て「通ろう」とか

本当に言ったのか…うーむ。。。

 

 

 

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書院の前庭には他にも見所が。

こちらは伏した龍の形をした老梅の幹。

 

 

 

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ハイビャクシンの巨木。

面白い形してますね。

 

 

 

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奥へ進むと本堂がありました。

やっとお寺らしいところにきた^^;

寛文12年(1672)霊元天皇の仮内侍所を

下賜されたものだそうです。

建物はほとんど皇室からのもらいものなんですね。

中には本尊・千手観音が祀られているそうですが

覗き込んでも見えませんでした。

 

 

 

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池のほとりに建つ観音堂は近年のもの。

庭園は勧修寺氷池庭園と呼ばれ

氷室の池を中心に造営されています。

 

 

 

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こちらが氷室の池。

平安時代、毎年1月2日に

この池に張る氷を宮中に献上し

その厚さで五穀豊穣を占ったそう。

優雅ですね〜

 

 

 

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池の前は広くなっていて

醍醐の山並みを望みながらゆっくりできます。

平日だからかだーれも居なくて独り占め。

早咲きの桜が満開だというのに!

 

 

 

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他にもたくさん桜がありましたので

咲く頃はもっと美しいでしょう。

醍醐寺よりも穴場でゆっくりできますね。

 

 

 

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ところで、醍醐天皇の生母・藤原胤子の

両親の出会いからロマンス!?が

今昔物語集』に書かれているということで

興味を持って読みましたのでご紹介。

 

 

 

 

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藤原北家の流れを汲む公家の藤原高藤

趣味の鷹狩りをするために南山科に来ました。

雨宿りのためにたまたま通りかかった

この地域の地主・宮道弥益の屋敷を訪ね

すすめられるままに一泊します。

この時高藤は弥益の娘・列子に一目惚れ♡

一夜の契りを結びました。

鷹狩りからなかなか戻らない息子に激怒した

高藤の父は今後鷹狩りに行くことを厳禁に…。

 

 

 

 

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鷹狩りを禁止され、おそらく列子

会いに行くこともできず

ふたりはしばらく音信不通になります。

6年後にようやく再会した高藤は

列子に娘がいることを知ります。

6年前の一夜の契りで宿した子だったのです。

この娘がのちに宇多天皇の女御となり

醍醐天皇の生母となった胤子でした。

 

 

 

 

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門を出た参道でも早咲きの桜が満開!

それにしてもすごいエピソードですね。

今の時代におきかえたら犯罪かも…><

なレベルの出会いかもしれませんが。

その後ふたりは結婚して胤子のほかに

二男、一女をもうけます。

さらに胤子が天皇の生母になったために

高藤も出世し、めでたしめでたし♡

 

 

 

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胤子の父・藤原高藤藤原北家の出身で

このあと高藤の流れを汲む公家の家系を

寺名にちなんで勧修寺流というそうです。

藤原高藤が大納言を務めていた時代は

左大臣藤原時平、右大臣に菅原道真

という二強の時代だったようで。

大臣の席が空かず100年以上途絶えていた

内大臣を復権して任命されますが

わずか2ヶ月後に亡くなり

勧修寺が創建されたということです。

 

 

 

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高藤と胤子のロマンスを思い出しながら

満開の桜の下で優雅な雰囲気のお庭を

眺めるという花見もいいかもしれませんね!

 

 

 

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さて、御朱印は勧修寺庭園ではなく

山内の塔頭・佛光院で書いていただきます。

庭園へ行く途中に看板がありますので

こちらを左へ曲がって佛光院へ。

 

 

 

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佛光院は昭和26年(1951)に

かつて勧修寺の塔頭があった場所に

再興・建立された寺院です。

 

 

 

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開基の大石順教尼は当初、

身体障害者の収容厚生施設を創立したそうです。

それを寺院にしたということなのですが

この大石順教尼、両腕がなかったそうで。

養父が六人斬りという事件を起こし

その巻き添えを受けて17歳で

腕を切り落とされたのだとか…><

 

 

 

 

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境内にあった慈母観音像。

自身も身体障害者でありましたが

人々を救うために出家したのでした。

芸術の才能もあったようで

口に筆を加えて書画を描き日展に入選。

東洋で最初の身体障害者芸術家協会の

会員に選ばれたということです。

すごくバイタリティのある人だったんですね!

 

 

 

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御朱印は三種類拝受できます。

まずは勧修寺のもの。

本尊「千手観音」と御詠歌。

ちょっと変わった御詠歌ですね。

 

 

 

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佛光院の御朱印もいただきました。

「慈母観音」と書かれているのかな。

 

今回は久しぶりにエピソードたっぷりの

拝観となりました。

桜の時期でもおそらく穴場なのでは

という感じだった勧修寺でした。

 

 

 

 

御朱印まとめ

拝受場所/佛光院の納経所

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★左・御詠歌             ★右・本尊「(梵字キリーク)千手観音」

「朝未来 花咲於 氷室池 聴法音 山階寺

 

 

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★本尊「(梵字キリーク)慈母観音」

 

 

 

以上、勧修寺&佛光院でした。