救世観音がご開帳中(秋季10/22〜11/22) 奈良・法隆寺
11月1〜3日の間に奈良へ行けるなら…
法隆寺へ行こう!と決めてました。
なぜなら上御堂(かみのみどう)と夢殿(ゆめどの)が
同時にご開帳されている期間だからです。
夢が叶い、同時ご開帳を堪能してきました。
中門はまだ改修工事中でした。
今年いっぱいはかかるそうです。
法隆寺の歴史など過去の参拝記事はこちら
まずは今回の目的のひとつめ。
拝観受付より西側にある西室を通り過ぎ
奥へ歩いて階段を登った先にある西円堂です。
八角造りの円堂は奈良時代に橘夫人(光明皇后の母)の発願によって
行基菩薩が建立したと伝わります。
現在の建物は鎌倉時代に再建されたもの。
拝観コースから外れているため見落としがちですが
ココにこんな素晴らしいお薬師さまがおられたとは!
と驚くくらいの素晴らしさです。
説明書きによると像高約2.5mで日本最大の乾漆像だそう。
乾漆ってことは奈良時代作なわけです。
古いのに綺麗に残されているし大きさもスゴい。
それなのにこの場所だからか修学旅行生も来なくて落ち着いてます。
近くまで寄って見られないのは残念ですが
お堂を一周すると横からも見られますよ。
ぐるりと一周して五重の塔が見える場所へ。
小高い丘の上なのでちょっと景色がいいです。
そんなに高くないので階段も多くないですよ。
ちょっと外れるだけでこんなにいい場所あったなんて!
御朱印がなかったら気づかなかったかもしれません。
時間が許す限りのんびりしたくなる場所でした。
お堂のすぐ横に納経所があります。
これは本尊の御朱印になりますが
大和北部八十八ヶ所の第51番札所なので
「大和北部の御朱印」と言えば右上の印が札所印になるようです。
拝観コースへ戻り、受付で拝観料1500円払って内部へ。
すでに修学旅行生がいっぱい!
中央に見えるのが大講堂で右側が金堂、左側が五重塔です。
久しぶりに来たので五重塔もぐるりと鑑賞。
奈良時代に造られた塑造群を見ることができます。
大講堂の西側の桜は紅葉して散りかけでした。
内部には薬師三尊、四天王像があります。
前回は金堂の方が印象的すぎて
大講堂の薬師三尊、四天王像を印象がないと書いてますが
今回は西円堂の薬師如来が印象的すぎて…><
また印象に残っていないという事態です。
何度か通り過ぎましたがいつでも人が多くて
ゆっくり見られなかったのも原因かと。。。
でも講堂内からの景色が素晴らしすぎて
お薬師さま目線で(?)撮ってみる。。。
大講堂から北へ出るように看板があり
少し登った先に今回の目的のふたつめ、上御堂があります。
境内図を見ると回廊の外からも行けるのかと勘違いし
ぐるぐるしてしまいましたが、再入場して大講堂から行けました。
ここは毎年11月1〜3日にご開帳されます。
それ以外の日は行けません。
建立されたと伝わりますが、現在の建物は鎌倉時代の再建。
平安時代の仏像ということで
この日見た中では煌びやかで新しく感じました。
ご開帳期間だけいただける御朱印は
このお堂の中で直筆していただきました。
戻って金堂へ。
前回もここでたっぷり時間を費やしましたが
今回も三回くらい出たり入ったりしました(笑)
法隆寺のご本尊がいらっしゃる聖なる殿堂。
面長で平面的なのが飛鳥仏の特徴かなと思ってましたが
どちらも鞍作止利(くらつくりのとり・鞍作鳥)という
仏師さんが造られているんですね。
作者が同じだから似ているのかな〜?
飛鳥時代の原作を再現されたようです。
今回は守護する四天王像にも注目して見ました。
樟で作られた日本最古の四天王像(白鳳時代作)。
光が当たる部分は黒ずんでいましたが
そのほかは白っぽくなっていて塑造かと思っちゃいました。
踏まれている邪気がマンガに出てくるような表情をしていて面白かった!
金堂の下の柱には邪気がいるって前回も書いていましたが
二階部分には龍が絡みついておりました!
この龍さん、いいですね〜。
西院伽藍を出て大宝蔵院へ。
こちらは博物館のようになっていますが
有名な宝物をたくさん見られますが
ワタクシが今回一番感動したのは百済観音です。
前回も見たし、いつでも見ることはできるのですが
飛鳥時代の仏像なのにすらりとしたお姿は
やはり他にはないなあと改めて感動したのでした。
でもこれは鞍作止利の作品ではないんだろうなあ〜?
作風が全然違いますからね。
これも素敵な飛鳥仏のひとつとして印象的でした。
さて、少し東へ歩いた先に東院伽藍があり
夢殿はその中心になります。
今回の目的の三つめ
秘仏・救世観音(くせかんのん)のご開帳を見ること。
飛鳥時代の仏像の基本ともいえるもので
これを模して造られた仏像の多いこと!
これをぜひ見てみたい〜!と思って来たわけですが…
外から格子越しに開いた厨子の中を見るわけですが
ちょっと遠くて見にくい…><
南向きなので天気が良ければ光が差して見やすいはずですが…
収蔵庫に入れられているとはいえ横からも見やすい
百済観音に比べたら見にくくて、こんなものかと。。。
上宮王院の中心がこの夢殿です。
聖徳太子信仰の中心となる神聖な仏様ということで
美術品ではないのでお顔を拝することができただけで
幸せなこと、なのかもしれませんね。
この御朱印もここ、夢殿でいただけたらいいのに〜!
ご開帳期間は秋季10月22日〜11月22日まで。
春季は4月11日〜5月18日です。
太子2歳の時に合掌された掌中から出現したという舎利を安置する建物と
太子一代の事績を描いた障子絵が収められているそうですが
通常、中に入ることはできませんでした。
奥には奈良時代の建物で国宝の伝法堂があり
多数の仏像が安置されているそうですが、こちらも公開されていません。
たくさん仏像を見たと思ったけれども
まだ公開されていないものがあるとは…!
歩き疲れたので近くにある「cafeこもど」でランチ。
前回はスイーツを食べたので今回は竜田揚げランチ♬
鶏肉のほか大和麩とソイミートの三種類の竜田揚げセット。
これにデザート、コーヒーが付いて1500円でした。
多すぎるかと思ったけれど
歩きまくったのでたっぷり食べられました。
大和麩の竜田揚げって初めて食べましたが
お味がじゅわっと染み込んでて美味しかった〜!
鶏肉に比べたら染み込む分ちょっと味が濃いめでしたが
歩き疲れた身体にしっかりチャージできました。
ちなみに御朱印はこのほかに
三回目の参拝ということで「南無佛」もいただきました。
またご縁があればということで!
御朱印まとめ
拝受場所/聖霊院
左/「救世観音」(秋季と春季のご開帳時限定)右/「南無佛」
拝受場所/西円堂
「峰薬師如来」
拝受場所/上御堂
「釈迦如来」(11/1〜3のご開帳時限定)
過去にいただいた御朱印
拝受場所/聖霊院
「以和為貴」(十七条憲法の第一条に書かれている「和を以て貴しと為す」。初めて御朱印を拝受する方はこの文言が書かれます。この御朱印のみ書き置きもありました)
「篤敬三寳」(十七条憲法の第二条)
同第十八番で現在は廃寺となっている成福寺の御朱印「田村皇子問太子之病」
大和北部八十八ヶ所第五十番「阿弥陀如来」が拝受可能です。
以上、法隆寺でした。