大坂冬の陣で家康が落ち忍んだ場所 奈良・漢國神社
近鉄奈良駅近くに神社があることを
地図で発見したので帰りに寄りました。
奈良市漢國町に鎮座する漢國(かんごう)神社。
近鉄奈良駅から西へ徒歩5分。
やすらぎの道沿いに鳥居があり
入った突き当たりに神門がありました。
推古天皇元年(593)大神君白堤(おおみわのきみしらつつみ)が
勅命により園神(大物主神)を祀り
写真の神門の前に参拝用の駐車場がありました。
昔は春日率川坂岡社といわれていたそうです。
治承4年(1180)平重衡の焼き討ちで延焼。
その後、再建され慶長年間(1596〜1615)に
社殿の修理がされました。
鳥居の向こうが拝殿です。
本殿は三間社流造、桧皮葺で
要所を極彩色に塗られた美しい建物。
慶長15年(1610)ごろの建立と思われます。
慶長時代に社殿の修復をおこなうことができたのも
徳川家康による寄付があったからだそうで…
大坂冬の陣において戦いの始まりである
木津川口の戦いに敗れた家康が、奈良まで落ち忍んできます。
そこで見つけた隠れるのにちょうどよい場所は
なんと神社の境内にあった桶屋の桶の中!
トントンと叩いて桶のたがを締める職人は
素知らぬ顔で仕事を続けたのでした。
家康を探しに来た真田幸村(信繁)も
さすがに桶の中に隠れているとは知らず探し出せなかったとか。
翌日、御礼参りをして奉納したのが
看板に書いてある茶糸威胴丸具足という鎧。
現在は国立奈良博物館に委託されていますが
レプリカが神楽殿にあるそうです。
でも見忘れたのでいつでも見られるのかわかりません。
こんなところにまさかの真田丸ゆかりの地があったとは!
と感慨にふけりながら境内を歩いていると
一番奥に摂社・林神社があり隣には饅頭塚なるものが。
この林神社は日本で最初に饅頭をつくったという
中国浙江省出身の林浄因を祀っています。
貞和5年(1349)来日して神社の社頭に住まい
中国のマントウにヒントを得て餡を包んだ饅頭を考案。
味が評判を呼び、足利将軍家から宮中に献上するまでに。
現在では日本全国の製菓業者から信仰を集め
命日である4月19日には饅頭まつりがおこなわれます。
神門を出て左側にある社務所で御朱印をいただきました。
林神社の印も押されています。
よく見ると鳥居の隣の石碑にも饅頭の祖神の文字が。
饅頭って奈良が発祥の地だったんですね。
知らず知らずのうちに購入していた
お土産の饅頭の袋を下げたまま写真撮影したら
袋の端が写ってしまっていました^^;
御朱印まとめ
拝受場所/社務所
★「漢國神社」
以上、漢國神社でした。