晴れときどき御朱印      from yumimi*

『かわいい京都 御朱印ブック』『京都の隠れた御朱印ブック』『かわいい奈良御朱印ブック』著者、御朱印オトメ部主宰の西村由美子(yumimi*)のブログ。京都のほか近畿地方を中心に巡った寺社の歴史や御朱印の情報を不定期にお届けします♪

日本最大級の観音さまに触れる 奈良・長谷寺

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桜井市初瀬にある長谷寺

西国三十三所観音巡礼の八番であり

全国の長谷寺の総本山でもあります。

本当は牡丹の時に行きたかった

けれど予定が合わず…

結局、牡丹でも紫陽花でもない

時期になってしまいました。

 

 

 

 

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仁王門は平成29年3月まで修理中。

創建の歴史は、寺伝によると

朱鳥(あかみどり)元年(686)道明が

天武天皇のために造った

銅板法華説相図(法華経と宝塔出現が描かれた銅板)を

初瀬山の西に安置したことに始まります。

神亀4年(727)聖武天皇の勅願により

西国巡礼の開祖・徳道が

十一面観世音菩薩を東に祀り

開山したとなっています。

 

 

 

 

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入山料を払い、工事中の門を抜けて本堂へ。

東大寺興福寺の末寺だった時期も

あったようですが天正16年(1588)

秀吉によって根来寺を追い出された

真義真言宗門徒が入山し

同派の専誉(せんにょ)によって

真言宗豊山(ぶざん)派が形成され

現在も真言宗豊山派の総本山となっています。

 

 

 

 

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仁王門を抜けると緩いけど長い

登廊(のぼりろう)という階段が続きます。

この微妙な段差がけっこうツライ…。

 

 

 

 

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まだまだ続くよどこまでも。

途中で紫陽花が少し咲いてました。

 

 

 

 

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やっと本堂に到着〜

徳川家光の寄進によって

慶安3年(1650)に落慶した現在の本堂。

7回も火災にあっているそうです。

断崖絶壁に清水寺と同じ

懸造(舞台造)で造られています。

 

 

 

 

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まずはご本尊の特別拝観から。

日本最大級ともいわれる12m13cmの

観音さまの足元に触れることができるのです。

まずは塗香という香を

手のひらにつけて身を清めます。

結縁の証しである五色線を身につけて堂内へ。

小柄なワタクシでもかがんでしまうくらい

低い通路を通って順路を辿ると

突然目の前に観音さまの足が…!

まさかこんなに大きいなんて(@_@)!!

他に誰もいなかったので独り占めでしたが

狭い空間なので混み合っている時は

大変かもしれません。

観音さまの足に触れてぐるっと一周。

足の爪まで大きい観音さまでした。

 

 

 

 

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現在の像は天文7年(1538)のもの。

右手に錫杖を持つスタイルは

地蔵菩薩にはよくあるけれども

観音菩薩では独特の姿なのだそう。

長谷寺式十一面観音といわれます。

ちなみに下から見るとお顔はほぼ見えず

上の十一面さん(?)と目が合います。

花瓶を持つ二の腕がたくましかった!

パンフの写真でもわからないので

ぜひ実際に見てみてください。

ちなみに昔は秘仏だったそうですが

現在は春と秋に特別拝観があります。

6月末までに間に合わなかったら

紅葉の時期に来てもいいですね。

 

 

 

 

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こちらが参拝記念でいただいた五色線。

サイズ調整もできるし

お守りブレスレットとして使おう♪

 

 

 

 

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本堂前の納経所で御朱印

いただいてさらに境内を散歩。

 

 

 

 

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本堂内から観音さまのお顔を拝み

舞台側に廻って見ると

大悲閣の額がかかっていますね。

御朱印にも書かれている言葉で

観音さまのおられる場所(本堂)を

あらわしています。

本堂には内舞台がある珍しい造り。

なにやらたくさん額がかかっていて

ごちゃごちゃした印象でした。

 

 

 

 

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そとを見ると見事な眺め!

しかも人があまりいない…笑

清水寺だとこうはいかないですね。

 

 

 

 

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山並みが本当に奇麗でした。

 

 

 

 

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舞台からは五重塔も見えました。

長谷寺といえばこういう写真よく見ます。

 

 

 

 

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本堂の裏もぐるっと廻ってみます。

10m以上もあるご本尊を安置するので

かなり巨大な本堂です。

 

 

 

 

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本堂の西側には大黒堂があります。

大和七福神八宝霊場の札所で

大黒天が祀られています。

ここも御朱印をいただいたのでお参り。

 

 

 

 

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これは本堂西側から撮ったもの。

やっぱり額がたくさん掛かってる。

お寺でこういうのはあまり見ないかも。

 

 

 

 

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山内で一番北にある弘法大師御影堂。

弘法大師1150年御遠忌を記念して

昭和59年(1984)に建てられました。

 

 

 

 

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道明上人がここに精舎を造営したという

長谷寺開山の場ともいえる場所で

長谷寺と呼ばれるところまで来ました。

本尊はあの銅板法華説相図ですが

奈良国立博物館に寄託されています。

お坊さんがなにやら撮影されていて…

本を見ながらカメラ構えてはりました。

待ってたけどなかなか終わらないので…

これ以上近づくことはできませんでした><

 

 

 

 

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三重塔が落雷で焼失したため

昭和29年(1954)戦後日本に

初めて建てられた五重塔です。

 

 

 

 

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向かいには三重塔の跡が。

こちらも道明上人が建てたとされ

豊臣秀頼の寄進によって再建されましたが

明治9年(1876)に焼失しました。

 

 

 

 

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テクテク歩いて奥の院まで。

ここは陀羅尼堂という長谷寺塔頭

真義真言宗の開祖・興教大師(覚鑁)と

真言宗豊山派の派祖・専誉僧正を

祀っています。

 

 

 

 

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登廊を経由して宗宝蔵へ。

春と秋に宝物の公開をしています。

入館料はかかりません。

 

 

 

 

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ほんの少しだけ咲いていました。

見頃は6月下旬くらいからでしょうか。

 

 

 

 

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納経所では御朱印帳もゲット。

牡丹柄の御朱印帳がありました。

他にも数種類ありましたが

中の紙質がいいということで

これにしたのですが次のところでは

墨が乾かずドライヤーで乾かすことに…。

鳥の子紙のように黄色っぽい和紙ですが

薄くて柔らかい紙質でした。

 

 

 

 

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ちょっとお願いして御詠歌を

見開きで書いていただきました。

(写真のバックは御詠歌の歌碑)

御詠歌を一ページにおさめるのは難しいと

書いている人に聞きましたので

どこかでやってみようと思っていたんです。

セミオーダー御朱印というのかな?

さすが西国の札所!

文字もバランスも美しや。

 

 

 

 

 

御朱印まとめ

拝受場所/すべて本堂前の納経所

四種類の御朱印サンプルが出ていました

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御朱印帳<牡丹>

紙製、プリント、16cm×11cm、1800円

 

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西国三十三所霊場第八番「大悲閣」

 

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★西国の御詠歌

「いくたびも 参る心は 初瀬寺 山も誓いも ふかき谷川」

 

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★大和四寺巡礼「慈悲佛」

 

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★大和七福神八宝「大黒天」

 

 

 

以上、奈良・長谷寺でした。